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娘の寝かしつけで歯磨きもせず一緒に爆睡!突然襲う歯の痛みの恐怖…

体験談

歯磨きをサボっていたら虫歯が悪化し、甘いものを食べると歯に痛みを感じる、虫歯を放置していたら神経の痛みや歯茎の腫れがひどくなり我慢できないほどになってしまった……。
30代〜60代の幅広い世代の女性の中には、こうした「虫歯の痛み」に悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。

そんな自分ではどうにもならないつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか? 
「健タメ!」では読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を医師や薬剤師がお答えしていきます。

今回は「虫歯の痛み」をテーマに、薬剤師の二瀬偉志先生にお話を伺ってみました。

甘いものが歯にしみる…虫歯をこれ以上悪化させないためのケア法は?

佳菜さん(32歳女性)、主婦の方からご質問をいただきました。

現在、3歳の娘の育児にかかりきりの慌ただしい毎日を送っている主婦です。新生児のときほど手がかからなくなったとはいえ、まだまだ目が離せず1日があっという間!
自分のための時間など全然なく、唯一ゆっくりできる時間があるとすれば、娘を寝かしつけたあとに自分が寝るまでの数時間くらい……。ところが、最近は疲れているのか、毎晩8時頃から寝かしつけをしているものの、うっかり娘と一緒になって爆睡してしまい、ふと気づくと明け方、なんていう日もたびたびあります。
当然、私はお風呂にも入っていなければ歯磨きもせず寝てしまっていることになります。こうした毎日のせいか、このところおやつに甘いものを食べるとなんだか歯がシクシクと疼くような痛みがあり、まさか虫歯では、と恐怖におののいています。
最近では虫歯の進行を食い止めるために、寝かしつけの前に念のため歯磨きだけはあたふたと済ませるようにはしていますが、それでもうまく口腔ケアできているか不安です。
近々にも義母に娘を預けて歯医者さんに行ける時間をつくるつもりですが、それまでに少しでも悪化させないためには、どうしたら良いでしょうか?

ご質問ありがとうございます。
育児中はどうしても自分のことは後回しになってしまいがちですが、虫歯は悪化してしまうと治療に時間もかかるため、初期段階での対策やケアが肝心です。
今回は虫歯の痛みの原因や改善方法について詳しくお伝えしていきましょう。

繁殖した細菌の出す酸が歯を溶かすことが虫歯の原因

虫歯とは、虫歯の原因であるミュータンス菌などの細菌が作る酸で歯を構成するエナメル質や象牙質が溶かされてしまう症状です。
虫歯の原因菌は、磨き残しによる食べかすの中に含まれる糖分をエサに酸を作り出し、歯を溶かすことで虫歯が進行していきます。
歯の着色やへこみなどが見られる虫歯の初期段階では痛みや自覚症状がないものの、徐々に甘いものや熱いもの、冷たいものを食べたときに歯に強い刺激や痛みを感じるようになります。悪化すると神経の集まる「歯髄(しずい)」が溶け、何もしなくても痛みが起きます。
さらに放置した場合は神経が死んで歯そのものの痛みは消えますが、歯の根元や歯茎に膿がたまり、周辺部位の激しい痛みや口臭が起こるようになります。

東洋医学では、五臓のうちの唾液の分泌や生命エネルギーをつかさどる「腎(じん)」の衰えと胃腸に熱がたまることで、虫歯や口腔トラブルが生じると考えられています。

次の章ではこのような「歯の痛み」を改善するための具体的な方法をお伝えしていきましょう。

虫歯の痛みを予防・改善するセルフケア3選

1.糖分を控えてダラダラ食事をしないこと

虫歯のもととなる原因菌は、歯に残った食べ物のかすや歯垢に含まれる糖分をエサにして歯を溶かす酸を出します。虫歯になりにくくするためには、できるだけ甘いものを頻繁に食べないようにすることが大切です。
また、ダラダラと時間をかけて食事をする習慣があると、常に何かを口に入れていることで唾液による自浄作用も落ち、虫歯菌が繁殖しやすくなってしまいます。
間食は時間を決めて甘いものを食べたら歯磨きすること、メリハリをつけて飲食をすることを心がけましょう。

2.毎日の口腔ケアと歯科検診で虫歯を徹底予防!

虫歯にならないためには、毎日の歯磨きによるブラッシングや歯間ブラシでの歯垢除去などを心がけ、口の中を清潔に保つことが大切です。
加齢や口呼吸する癖などから唾液分泌が減っていると感じる場合は、こまめに水分を摂り、口の中の乾燥を防ぐように意識しましょう。
こうした口腔ケアを習慣づけることで、虫歯の原因となる細菌の繁殖を防ぐことができます。
初期の虫歯は自分ではなかなか気づきにくいため、セルフケアに加えて、3ヶ月に1度は歯科で検診を受け、歯石の除去や虫歯の確認を行うのも良いでしょう。

3.歯周病のある方は特に丁寧な歯間ケアを

加齢や歯周病によって歯茎が後退し、歯根部分が露出していると、その部分に虫歯の原因となる細菌が繁殖しやすくなってしまいます。
歯と歯茎の境目である歯周ポケットを、毛先の細いブラシを小刻みに動かして意識的に丁寧に磨くようにしましょう
特に就寝中は細菌が繁殖しやすいため、夕食後の歯磨きには時間をかけ、磨き残しのないようにします。
また、歯根の虫歯の予防には歯質を強くし、虫歯になりにくくする効果のあるフッ化物配合の歯磨き粉で磨くのも良いでしょう。

根本的な体質改善には漢方薬が効果的!

虫歯の痛みを改善するためには、セルフケアに加えて、根本的な改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。
特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、排膿散及湯(ハイノウサンキョウトウ)です。
虫歯による歯茎の腫れや炎症、口臭がある方の口腔内の細菌繁殖を抑え、虫歯の進行や痛みを抑える効果があります。

自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「あんしん漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。自宅にいながら気軽に始められますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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毎日のケアで口内を清潔に保ち、虫歯を予防しましょう

今回は、虫歯の痛みに悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
虫歯による不快な痛みを避けるためには、まずは虫歯予防と虫歯の進行を食い止めることが大切です。そのためにも、日々の口腔ケアで口内を清潔に保ち、細菌の繁殖を防ぐようにしましょう。
また、虫歯の痛みの改善には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。


二瀬偉志

薬剤師、鍼灸あん摩マッサージ指圧師、化粧品検定1級、居宅介護支援専門員(ケアマネ)。 薬剤師の仕事に従事する傍ら、0才の息子の子育てに奮闘中。

プロフィール

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