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若い頃のストレートロングが幻のよう…別人のようにうねる髪の原因は?

体験談

年齢を重ねるとともにだんだん髪の毛がクネクネとうねるようになってきた、湿気の多い雨の日は髪の毛がチリチリとうねって扱いづらくなってしまう……。
30〜60代の幅広い世代の女性の中には、このような「髪のうねり」に悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。

こうした自分ではどうにもならない体質の改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか? 
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を医師がお答えしていきます。

今回は「髪のうねり」をテーマに、薬剤師の手塚智子先生にお話を伺ってみました。 

湿気でうねうねチリチリ…年々ひどくなるうねり髪をどう扱うべき?

千晶さん(55歳女性)、会社員の方からご質問をいただきました。

若い頃はサラサラのストレートロングで、腰まで伸ばした真っ直ぐな髪が自慢だった私。自分でいうのもなんですが綺麗な髪のおかげか、ずいぶんとモテたこともありました。
年齢を重ねてからは、さすがにロングヘアは卒業して年齢相応のファッションにも似合うミディアムヘアを維持していますが、このところ髪のことで悩んでいるんです。
それは、これまで経験したこともない髪の毛のうねり……。
特に湿気の多い梅雨時期は”うねうね”どころか”チリチリ”と髪が巻き上がってしまうほどで、もともとのストレートヘアの面影すらないほどクセが強く出てしまうようになってきたんです。
それも、年々ひどくなっているようで、先日は娘から「あれ? ママってくせ毛だったっけ? それか、最近パーマかけた?」なんて言われてしまったほど。
別に、くせ毛やパーマをかけたように見えることが悪いわけではないのですが、なんだか自分の髪の思ってもみない変化に困惑してしまって、どう扱っていいやらわからないんです。
どうにかこのうねりを目立ちにくくしたり、上手にケアする方法がわかれば良いのですが……。何か良い方法があれば教えてください。

ご質問ありがとうございます。
年齢を重ねて徐々にホルモンバランスが変化すると、コラーゲンの減少から皮膚のたるみが起きたり、髪の栄養や水分バランスが変わることで髪質が変化することがあります。
今回は、髪がうねる原因や改善方法について詳しくお伝えしていきましょう。

髪のうねりは毛穴の歪みや頭皮の血流悪化が原因

髪のうねりには遺伝や頭皮の血流悪化による乾燥、湿気や髪の水分保持力の低下による髪のパサつきなど、いくつかの原因があります。
しかし、それらに加えて大きな原因となっているのが、加齢による頭皮の毛穴の歪みです。
年齢を重ねることで頭皮の筋膜や顔の筋膜が衰え、髪の毛を取り囲む組織層が緩んで丸かった毛穴が楕円形に間延びすると、髪が成長する際にくせやうねりが出やすくなってしまうのです。
特に皮膚のたるみが起きやすい襟足や耳上などの毛がうねりやすいのは、こうした理由によるものです。

また東洋医学では、髪がうねるのは、髪の成長を支える「腎(じん)」の衰えによって老化が進み、「血(血液)」や「気(生命エネルギー)」の巡りが悪くなることで生じると考えられています。

次の章ではこのような「髪のうねり」を改善するための具体的な方法をお伝えしていきましょう。

髪のうねりを改善する3つのセルフケア

1.乾かし方の工夫で真っ直ぐなサラツヤ髪に

朝起きると髪がうねっていて憂うつな気分になってしまうという方は、ほんの一手間でうねりを改善するブロー方法を試してみてはいかがでしょうか。
うねった髪の毛を直すには、まず髪の根元を水や市販の寝癖直しウォーターで濡らし、根元を中心にドライヤーを上からあてていきます。
うねりの強い部分は手ぐしやブラシで軽く引っ張るようにしながら乾かすようにするとうねりが伸びて真っ直ぐな髪に仕上がります。
夜、シャンプー後に髪全体を乾かすときは、髪を上下ふたつにブロッキングし、髪の根元から毛先に向け、上から下に風を当てて乾かすようにすると良いでしょう。

2.髪の表面をヘアケア剤でコーティングする

髪は、水分が出入りすることによってもうねりが出るため、空気が乾燥しているときや雨で湿気が強いときなどにうねりが気になる方も多いのではないでしょうか。
特に、髪が傷んでいてキューティクルが開いてしまっている状態では水分が蒸発してパサつきやすく、乾燥してパサついた髪はまた湿気によって急激に髪が膨らみます。
この水分の出入りが原因でうねりが強く出てしまいがちです。

こうした状態を防ぐためには、油分の含まれたヘアバームやワックス、オイルなどを手で薄く伸ばし、髪の表面をコーティングすることで内部の水分バランスが大きく変動しないようにするのも効果的です。
今日は髪がうねりそうだな、というときにはぜひ試してみてください。

3.自律神経を整えて頭皮の血流改善を!

髪のうねりを改善するためには、過剰なストレスや睡眠不足を避け、自律神経のバランスを整えることも大切です。
ストレスから自律神経が乱れると、頭皮の血流が悪化して頭皮が硬くこわばり、毛母細胞から毛が生えてくる際に悪影響を与え、細くゆがんだ髪が生えてきてしまうのです。
頭皮の血流を改善するためには、シャンプーの際に頭皮を指の腹でマッサージすると良いでしょう。
また、日頃からストレスを溜め込まないようにすることや適度な運動を取り入れ、一日の終わりには湯船にゆったり浸かって全身の血の巡りを良くするように心がけてみてください。

根本的な体質改善には漢方薬が効果的!

髪のうねりを改善するためには、セルフケアに加えて、根本的な改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。
特に今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、六味地黄丸(ロクミジオウガン)です。加齢とともに髪の毛がうねり、ハリやコシのなくなった方の「腎」の働きを高めて髪の毛に潤いを与える効果があります。
また、貧血気味で髪の毛がパサつくことで毛がうねりやすい方には「血」を補って髪の毛に栄養を与える効果のある、十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)も良いでしょう。

自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「あんしん漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。自宅にいながら気軽に始められますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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頭皮環境を整えて健康な髪を育てていきましょう

今回は、髪のうねりに悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
頭皮の状況や髪質は、加齢とともに変化していくものですが、うねりを目立ちにくくする髪の乾かし方やスタイリング方法なども取り入れつつ、時にはうねりを生かしたヘアアレンジを楽しむのもひとつの方法です。
できるだけストレスや疲労を溜め込まないように心がけ、頭皮環境を整えて健康な髪を育てるように意識していきましょう。

こうした髪の毛の悩みには、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。

手塚智子

大学院修了後、研究職に従事し漢方を学ぶ。その後、薬剤師として臨床で働く傍ら様々な接客業を兼業し、渡米。帰国後、体の内外にアプローチ出来ることを目指して薬剤師兼ビューティーディレクターとして就業中。

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