足首が冷えて眠れない夜…ダンナの体で暖を取ろうとして撃沈!

足首が冷えてふくらはぎや太ももがパンパンにむくんでしまう、足首が冷たくてうまく眠れない……。
30代〜50代のミドルエイジ世代の女性が悩まされがちな「冷え性」の中でも、このような「足首の冷え」に悩む方は少なくありません。
このような、自分ではどうにもならない体の不調やつらい症状の緩和、体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか?
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、漢方にまつわるさまざまな疑問に漢方の専門家がお答えしていきます。
今回は「足首の冷え」をテーマに、医師の青木先生にお話を伺ってみました。
目次
足首の冷えから全身に震えが! どうすれば冷え体質を改善できる?

紗代子さん(38歳女性)、主婦の方からご質問をいただきました。
毎年冬になると、足が冷えてうまく眠ることができずに困っています。
特に、足首の冷えがひどく、布団の中で足をモゾモゾと動かそうとしても、冷え切って硬直しているせいかあまり感覚がありません。足首から冷えがゾワっと拡がっていく感じで全身が寒くなり、ブルブル震えてしまうこともたびたびあります。
先日も、あまりに足首が冷えて眠れないので、「そうだ! 主人の体温で足を温めよう!」と思って、隣で寝ている主人の足の間にピトッと足を入れてみたんです。
そしたらなんと、スヤスヤと眠っていた主人が「ギャアアァ!」と奇声を発して飛び起きてしまったんですよ……。
「あんまり冷たいからなんか変な生き物に襲われたかと思った」と悲しそうにいわれたので、それ以来、主人の体で暖をとるのはやめたものの足元にカイロを置いて寝てもどこかに蹴飛ばしてしまうし、湯たんぽもなんだか面倒くさそうでチャレンジできていません。
この冷え体質を改善できれば一番いいのですが、何か良い方法はないでしょうか?
ご質問ありがとうございます。
足首の冷えを放置すると、ふくらはぎや体全体のむくみなどにつながることもあります。快眠のためにも、早めに改善しておきたいですよね。
それでは今回は、冷え症の原因や改善方法について、詳しくお伝えしていきましょう。
足首が冷えるのは「気」「血」の滞りが原因

冷え性とは、自律神経の乱れによって血液の流れが悪くなったり、血管が収縮することによって体が冷えてしまう状態のことです。
特に、足首は心臓から最も離れた場所に位置し、体の中で最も血流が滞りやすいため、心臓から送られてくる温かい血液が正常に循環せずに冷えが起こりやすいのです。
東洋医学では、足首の冷えは「血(血液)」の不足による「血虚(けっきょ)」、血行不良による「血瘀(けつお)」、「気(生命エネルギー)」の不足による「気虚(ききょ)」などによって起こると考えられています。
次の章では、こうした症状の改善に対する具体的な方法をお伝えしていきましょう。
簡単にできる!足首の冷えを解消する3つのケア
1.3つの「首」を温めて血流改善!

足首だけでなく、首や手首も含めた3つの「首」のつく部分を温めると全身が温まるのをご存知でしたか?
この3つの場所はどこも皮膚が薄く冷えやすいことに加え、全身の血液の流れに大きな影響を与える血管があります。
特に足首や手首の血管は太い血管から末端の細い血管へ切り替わる部分でもあり、ここをしっかり温めてあげることで足の先、手の先まで全身に温かい血が通うようになります。
足首を温めるには、保温性のある厚手のもので、締め付け感のない靴下の着用がベスト。
寝るとき以外は足首より上まである靴下やタイツを着用するようにしましょう。
2.シャワー浴をやめてバスタブでゆっくり温まること

足首は皮膚が薄く、熱を生み出せる筋肉もないため、せっかく温めても時間が経つと冷え切ってしまいがちです。入浴の際は、ゆっくりとお湯に浸かって芯まで温めましょう。
冷え性の方の場合は、シャワーだけでは体を温めることは難しいので、できれば季節を問わずバスタブでゆっくり入浴するように心がけてみてください。
シャワーしか使えない場合には、深めの洗面器にお湯を入れ、足首まで温かいお湯に浸かり、足浴するのもオススメです。
3.就寝前の足首ストレッチで快適な眠りを
足首が冷えて眠れない、お風呂で温まってもすぐに足首が冷えてしまう、という場合には、血液の流れを良くするために足首を動かすストレッチをしてみましょう。
あぐらをかいて足首を手で持ち、足首をくるくると回したり、立ってつま先を上げ下げするだけでも血行をよくして心地よい眠りに繋げることができます。
睡眠前の時間以外にも、日常的に軽いウォーキングやエクササイズで足首を動かすようにすることを意識するようにすると良いでしょう。
根本的な体質改善には漢方薬が効果的!

足首の冷えを改善するには、ホルモン補充療法やビタミン投与などに加えて、根本改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。
特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)です。
足首の冷えにより足のむくみが悪化する方の「血」を補い、水分バランスを整えることで冷えやむくみの症状を改善する効果があります。
また、足首など下半身は冷えるのに上半身はのぼせるという方には、血行や水分循環を良くして体の冷えや痛みを改善してくれる五積散(ゴシャクサン)も良いでしょう。
自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。
自宅にいながら気軽に始められますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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入浴&足首ストレッチで血の巡りを良くしましょう

今回は、足首の冷えに悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
日頃から首・手首・足首の“3つの首”を冷やさないようにし、睡眠前には入浴やストレッチなどでしっかり足首を温めるようにしましょう。
また、こうした冷えの改善には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。
セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。